「持ち込み査定」って、気軽にできそうだけど本当に大丈夫?

こんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事をお届けします!
ディーラーの下取りが安いのは知ってる。じゃあ車買取店に直接持ち込めば高く売れるのかも?
よし、近くの店舗に車を持っていって査定してもらおう!
でも、結論から言うと、持ち込み査定はおすすめできません。
安く買い叩かれたり、長時間引き止められたり……。
実際に持ち込んでみると、思った以上に「うまくいかない」ことが多いんです。
この記事では、私自身のリアルな体験をもとに、なぜ持ち込み査定は避けたほうがいいのかをわかりやすく解説していきます。
- なぜ持ち込み査定はおすすめできないのか
- 持ち込み査定のメリット・デメリット
- 持ち込み査定が向いている人・向いていない人
- 後悔せずに高く売るための選択肢とは?
これから車を売ろうと考えている方が、遠回りせずにベストな方法を選べるようにしっかりと解説していきます。
ぜひ参考にしてください。
持ち込み査定と出張査定の違い
車を買取査定に出す方法には、「持ち込み査定」と「出張査定」の2つがあります。
- 持ち込み査定…自分で車を買取店まで運び、店頭で査定を受けるスタイル
- 出張査定…自宅や駐車場などに査定士が来て、その場で車を確認・査定してくれる方法
つまり、違いは「査定場所」だけ。
査定の内容や基準は基本的に同じです。



自分が動くのが「持ち込み査定」、相手が来てくれるのが「出張査定」というイメージです
「じゃあ、どっちでもいいのでは?」と思うかもしれませんが、実はこの“場所の違い”が大きな差を生むんです。
次章では、持ち込み査定のメリットとデメリットを詳しく見ていきます。
持ち込み査定のメリットとは?
持ち込み査定にはデメリットが多いとはいえ、いくつかのメリットもあります。
とくに「今すぐ査定してもらいたい」「急ぎで車の価格を知りたい」といった場面では、持ち込み査定の方が使い勝手が良いこともあります。
自分のタイミングで査定を受けやすい
出張査定は、査定士が自宅や駐車場に来る関係上、ある程度まとまった時間を確保する必要があります。
たとえば、平日の日中は難しいという方も多いかもしれません。
その点、持ち込み査定は自分のスケジュールに合わせて動けるのが魅力です。
予約なしでも対応してくれる店舗が多く、ふらっと立ち寄ってそのまま査定をしてもらうことも可能です。
たとえば… …
・買い物ついでに立ち寄る
・休日の空き時間にサクッと
・仕事終わりに気軽に など
このように、「空いた時間に立ち寄れる」という点では持ち込み査定に利便性があります。
ただし注意点もあります。
私も実際に経験しましたが、小規模な店舗ではスタッフが出張査定で不在の場合もあります。
また、先客がいれば待ち時間が発生することもあるため、「すぐに査定してもらえる」とは限らない点には気をつけましょう。
自宅に他人を呼ばなくて済む
「出張査定」は、自宅やガレージなどに営業マンを招いて査定をしてもらうスタイルです。
自宅前や駐車スペースで愛車を確認するため、ご近所の目が気になったり、他人を敷地内に入れることに抵抗がある方も多いのではないでしょうか。



特に初対面の営業マンを自宅に招くのは少し緊張する…という方もいるはずです
その点、持ち込み査定であれば自分から店舗へ出向くため、プライバシーが守られやすく、余計な気遣いが不要です。
「家に他人を入れたくない」「家族や近所に知られたくない」という方にとっては、持ち込み査定の方が気楽に感じられるかもしれません。
持ち込み査定の致命的なデメリット
ここからは、実際に私が体験して感じた「持ち込み査定の大きなデメリット」についてお伝えします。
結論から言えば、持ち込み査定はデメリットが非常に多く、正直おすすめできません。
特に「買取が初めて」という方には、不利になる場面が多すぎるのが実情です。



私自身、実際に持ち込み査定を何度か経験して、これはやめたほうがいいな…と感じています
それでは、具体的にどんな点が問題なのか、順を追って解説していきます。
複数査定(相見積もり)がほぼ不可能
車を高く売るには、複数の買取店に査定を依頼し、条件の良いところを選ぶ「相見積もり」が鉄則です。
たとえば近くに3店舗ある場合、それぞれで査定額を出してもらい、いちばん高いお店に売る……これが理想の流れです。



相見積もりは、新車の購入でも値引きを引き出すための定番テクニックですよね!
ところが、持ち込み査定ではこの相見積もりがほぼ機能しません。
その理由は、買取業者が簡単に価格を教えてくれないからです。
たとえばこんなやりとり
A買取店にて:
「パパヒラさんのプリウスの査定額は200万円です」



「わかりました、少し検討してみますね」
そして次のB買取店へ。



「A店では200万円でした。御社ではいかがですか?」
「うーん、むちゃくちゃいい金額ですね……。では、いま即決していただけるなら201万円で頑張ります?」
なぜ価格をすんなり教えてくれないのか?
ポイントは2つあります。
- 査定額をその場で伝えると、他店へ持っていかれてしまうリスクがある
- 買取業者としては、その場で契約してほしいので、即決を前提に金額を提示してくるケースがほとんど



この場で契約するなら…といった形での金額提示になるので、あとでゆっくり比較検討できません
しかも多くの方は、最初に行ったお店で「いい金額かも」と錯覚してしまい、他店に行かずに決めてしまうケースが本当に多いのです。



でもこれは、大きな損につながる可能性があるんです
よくある営業トークに要注意
さっきのB店で言われた「その金額、めちゃくちゃいいですね!」というセリフ。



これは、本当に良い金額かどうかではなく、単なる”お得だと思わせる”ためのよく使われる営業トークです!
このトークの怖いところは、実際には230万円まで出せる余地があるにもかかわらず、200万円で満足させられてしまうこと。



「それだけ評価してくれるなら決めようかな」と心理的に納得させられてしまうのがポイントです
これはよくある失敗例です。
つまり、営業トークに流されると、気づかないうちに損していることがあります。
よくある言い回しこそ、冷静に見極める目を持つことが重要です。
時間も手間もかかりすぎる
私の実感として、持ち込み査定は「割に合わない」というのが正直なところです。
なぜなら持ち込み査定は時間と労力が非常にかかるからです。
たとえば、質屋で貴金属やブランドバッグを売るときは、ドライブスルー買取などで5分程度で完了することもあります。
でも、車の査定はそんな感覚では済みません。



査定時間は最低でも30~40分。多くは1時間、長いと2~3時間かかることもあります…
実は“査定”そのものは短い
車種や状態によって多少差はありますが、車両チェック自体は15分ほどで終わることがほとんど。
早いところでは5分程度で終わることもありました。



つまり時間がかかるのは「交渉」です!
営業マンは本部や上司とやり取りをしながら、いくらで買い取れるかを探りつつ、できるだけ安く契約させようと交渉を仕掛けてきます。
約2時間かかった私の実体験
エスティマを売却しようと、ある大手買取店に持ち込み査定したときのことです。
ディーラーの下取りは220万円。私の希望額は260万円でした。
「下取り価格を伝えていただけますか?」
正直に220万円だったと伝えると、次に聞かれたのは…
「では、ご希望額はいくらですか?決めていただけるラインは?」
このように、肝心の「査定額」がなかなか出てこず、代わりにこちらの希望額を聞かれる流れになってしまいました。
その後、営業マンは上司に相談すると言って、何度も席を外し、5万円→3万円→1万円と金額がじわじわ上がっていきます。
最終提示は245万円。



ここまでの流れにかなり疲れたのを覚えています……
商談で疲れさせて、妥協して契約させる……そう感じる対応でした。
結果的にそのお店では売らず、一括査定を利用して257万円で売却することができました。
出張査定と比較すると効率の悪さが明らか
持ち込み査定がいかに時間も手間もかかるかは、出張査定と比較するとよくわかります。
しかも、持ち込み査定には「見えないリスク」もあります。
- 事故のリスクがある
- 走行距離が伸びてしまう
車の査定は「減点方式」です。
事故歴(修復歴)や走行距離(過走行)はそのまま減額ポイントになります。
事故のリスクは少ないとはいえ、車を動かす限りゼロではありません。
しかも、修復歴ありと判断されれば数十万円のマイナスも覚悟が必要です。



高く売るために持ち込んだのに、事故で評価が下がれば本末転倒ですよね…
走行距離もバカにはできません。
走行距離も、少ないほど高額査定につながる要素です。
複数の店舗を回ることで走行距離が増えると、それだけで不利になります。



私自身、9500kmで査定して引き渡しが1週間後だった車について、「1万kmを超えないようにお願いします」と言われたことがあります
このように、持ち込み査定は時間もかかり、思わぬリスクもある方法です。
とくに「複数店の見積もりを比較して高く売りたい」と考えている方には、一括査定を利用した出張査定の方が、圧倒的に効率が良いといえます。
「完全アウェー」で交渉しづらい
持ち込み査定は、買取業者の店舗に出向き、1対1で交渉を行うスタイルです。
その場に他の業者がいるわけではないので、競合のプレッシャーが働かず、業者側が圧倒的に有利な状況になります。



持ち込み査定は、言ってしまえば“敵地に乗り込む”ようなものです
相手のペースに巻き込まれる環境
買取店舗には、営業マンだけでなく店長や上司も控えています。
そのため、複数人であの手この手の交渉を仕掛けてくることもあります。
つまり、お客さんは「完全アウェー」の立場。
冷静な判断ができずに、相場の下限で契約してしまうことも少なくありません。
たとえば、買取相場が180万円〜230万円の車だったとしても、持ち込み査定で“MAX金額の230万円”が提示されることは稀です。
出張査定なら「ホーム」で戦える
一方、出張査定では、自宅やガレージなど“自分のペースで交渉できる空間”でやりとりができます。
営業マンがその場で即決を迫ってくることもありますが、最終的な判断を下すのは店長や本部。
金額の提示までに「本部への確認の電話」が入り、その時間を利用して冷静に考えることができます。
押しに弱い人・気を使う人には持ち込みは不向き
とくに「押しに弱い方」「気を使いやすい方」は、持ち込み査定には要注意です。
店舗では、以下のような“雰囲気作り”が行われます
- 飲み物やお菓子のサービス
- 景品の提供
- 子どもへのおもちゃなどの配慮
景品とかいっぱいもらったし、断るのが申し訳ないな…
希望額には届いてないけど、もうこのお店でいいかな…
こうした“心理的負担”が、結果的に妥協を招き、数万円の損に繋がることも珍しくありません。
冷静さを保てない環境、それが持ち込み査定
ここまで、持ち込み査定のデメリットについて解説してきました。
もちろん、持ち込み査定がすべて悪いというわけではありません。
しかし、本来「高く売るため」に買取店を利用したのに、現実は「疲れて、断りづらくなって、安く売ってしまう」……。
こういったリスクがあることを知っておくことは、とても大切です。
私はこのようなデメリットに気づいてから、最終的には出張査定をメインに利用するようにしています。
もし、今あなたが「持ち込みにしようか迷っている…」という状態なら、次の章で“どんな人におすすめか、そうでないか”を整理していますので、ぜひ参考にしてください。
持ち込み査定が向いている人・向いていない人
ここまでの内容を踏まえて、「どんな人に持ち込み査定が向いているのか」「どんな人は避けるべきか」を整理しておきます。



持ち込み査定を利用すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください!
【持ち込み査定が向いている人】
持ち込み査定に向いているのは、以下のような方です。
- スキマ時間でサクッと査定してもらいたい人
→ 仕事終わりや週末の予定の合間など、柔軟に行動できる人には便利です。 - 自分の車の相場を把握している人
→ 適正価格を知っていれば、安く買い叩かれるリスクを防ぎやすくなります。 - 強い意思を持って交渉できる人
→ 営業トークに流されず、断る勇気がある人であれば問題ありません。
【持ち込み査定が向いていない人】
反対に、以下に当てはまる方は、持ち込み査定を避けたほうがいいかもしれません。
- とにかく高く売りたい人
→ 競合がない持ち込み査定では、価格交渉が不利になりやすいです。 - 営業トークに弱い方・押しに弱い方
→ 雰囲気に流されて本意ではない価格で契約してしまう恐れがあります。 - 手間をかけずに効率よく売却したい人
→ 一括査定などを使えば、わざわざ店舗に足を運ばずに複数社の比較が可能です。



「面倒が嫌」「本気で高く売りたい」人には、出張型の一括査定の方が向いています!
【結論】車の査定は出張型一括査定を使おう
この記事では、持ち込み査定のメリット・デメリットについて詳しく解説してきました。
結論として、持ち込み査定はデメリットの方が圧倒的に多く、慎重に判断すべき選択肢です。
とくに以下のようなリスクは見逃せません。
- 思ったより安く買い叩かれる
- 査定額をなかなか教えてもらえない
- 長時間帰れず、疲れて即決してしまう



高く売るために買取業者を選んだのに、かえって嫌な思いをして安く売ってしまう……これでは本末転倒です
私自身、何度も持ち込み査定を経験しましたが、やはり「効率が悪すぎる」というのが正直な感想です。
一見、気軽に感じる「持ち込み査定」ですが、実際には多くの時間と手間がかかり、精神的な消耗も避けられません。
高く売るなら「出張型の一括査定」がおすすめ!
車を高く売るために最も重要なのは、「競合なくして高価買取なし」という鉄則を押さえることです。
今では、交渉が苦手な方でも安く買い叩かれない方法がしっかりと用意されています。
私もこれらのサービスで売却を成功させてきましたが、安く買い叩かれたことは一度もありません。


車の維持費を下げたいなら、「安く買って高く売る」が基本中の基本です。
持ち込み査定にこだわらず、もっと効率よく、納得できる売却方法を選びましょう。



皆さんも、時間と労力をムダにせず、高価買取を実現してください!